国語・算数に引き続き、今回は社会と理科の対策について書いていきたいと思います。
国語と算数はこちらの記事をご参照ください。
社会~資料を的確に読み取りと考察する力~
出題形式・傾向
一つのテーマを深ぼった1つの問題文に、複数の小問が課されます。資料が別途付されている場合が多いです。
記述問題が全体の大半を占めますが、近年は短答問題も数問見られるようになりました。また地図に書き込む問題も、よく見られます。
記述や短答問題は地理、歴史からの出題が多いですが、意見陳述問題には公民や時事に関する知識が必要なことも多いので、どの分野もおろそかにすることはできません。
課題分のテーマは多岐に渡るため予想するのが難しく、またそのテーマを熟知していなくても、課題分と資料で十分な情報を与えてくれるので、テーマに関する知識というより、その場で読み取り自分の知識と結び付けていく力が求められます。
分析と入試対策
短答問題はあまり難しい問題は出題されていないため確実に得点できるようにしておきたいところ。
続いて、記述問題は大きく3つに分けられます。
1つ目は単なる知識を問う問題。
2つ目は資料を読み取り、考察する問題。
3つ目は自分の意見を書く問題です。
この中で知識を問う問題に関しては、普段の演習で十分対応できるものが大半です。
順番が前後しますが、3つ目の自分の意見を書く問題は、定まった解答というものは当然存在しません。
ですので筋さえ通っていれば点数をもらいやすい問題になっています。
日頃から新聞を読んだり、ニュースを観たりし、親兄弟や先生とその内容について意見を出したり感想を述べあったりする行為が最大の対策になります。
一番この中で差がつくのは2番目の資料を読み取り、考察する問題であると考えています。
武蔵の入試では見たことない資料、グラフが出題されます。
この時要求されるのはまずは資料やグラフの特徴を的確に読み取ること、そしてその特徴の理由やそこからわかることを自分の知識を使って考察することです。
資料、グラフのどこに注目すればいいのか、またその考察は慣れていなければなかなか出来ません。過去問を使って練習する必要があります。
ところが武蔵が発行している過去問の回答であれば問題はないのですが、一般に販売されている過去問の回答は全て満足のいく出来になっているわけではないと感じます。間違っていることはもちろんないのですが、たとえば読み取り部分が不十分であったり、逆に小学生が書くには酷な内容になっていたりします。
そこで社会の記述問題に関しては身近に添削をしてくれる人の存在が重要になります。奇をてらった回答を書ける必要はないので、グラフを見て当たり前に気づくポイントについて、当たり前な考察が書けるようにしましょう。
理科~観察と考察~
出題形式・傾向
武蔵では単純な知識問題はほとんど出題されません。
実験や観察から考察させる問題が大半になっています。
そして何より特徴的なのは『お土産問題』や『袋問題』と呼ばれている、実際に何か物を渡されてそれについての考察を行う問題です。
この手の問題はおそらく武蔵でしか出題されていないため、非常に特殊で対策も難しくなっています。
分析と入試対策
知識があるだけで解ける問題は非常に少なく、問題文を的確に読み取り、考察をしていく必要があります。
そのため過去問演習を十分にこなし、見たことがない実験に対しても、その場で柔軟に考えて、答えを導き出せるようにしていくことが重要です。
『お土産問題』に関しては、実物を用意できる場合は実物を用意して取り組むといいでしょう。用意が難しいものもありますが、100円ショップやホームセンターなどで手に入るものも多いです。
出来るだけ多く練習をこなし、特徴を正確に把握して、それを理科的な現象と結び付けたり、実生活でどのように利用できるかといったことを書けるようにしていきましょう。
『お土産問題』に関しては模試を利用して練習をするのも効果的です。
また、私は100円ショップなどで売っている様々な物を用意し、予想問題として生徒に考察させています。