「英語をどうやって勉強したらいいかわからない」
「英語を勉強しているはずなのになかなか成績が伸びない」
そんな悩みを抱えている方も多いのではないのでしょうか。
そういう私自身も高校時代英語が苦手な学生の一人でした。
高校2年の冬、部活の引退とともに受験勉強を始め、
とりあえず分厚い文法書を1冊やり、単語をそれなりに覚え、長文の問題集をやり、
3か月ほど勉強したはずなのにセンター同日体験模試では90/200点でした、、、
それから信頼できる先生に相談し、ともかく『英文法』に特化した勉強にシフトすることにしました。
これが功を奏し、4か月後には180点を常に超えるようになりました。
最終的には東京大学の2次試験で英語の得点は8割超、合格者の上位1割に入る成績をとっています。
ここでは私なりの英語の勉強方法をご紹介したいと思います。
※この勉強法は私個人の経験によるものであり、必ずしも万人にとって最善のものである保証はございません。
なぜ英文法が大事なのか
大学受験では長文や英作文に多くの配点がふられており、英文法が問題として問われることはそれほど多くありません。
しかし帰国子女でない限りまず英文法の学習から始めるべきだと考えています。
具体的な勉強方法に入る前に
なぜ『英文法』が重要なのかというお話をさせていただきます。
英文法は数学でいう公式
数学を勉強するときみなさんはまず何をするでしょうか。
多くの人は演習に入る前に教科書を読んで公式を理解・暗記をするのではないでしょうか。
そのうえでその公式を使って、問題演習に入っていくと思います。
(公式を全て自力で導き出せるという猛者を除いて)
公式を何も知らない状態で問題を解いても、ほとんど解けずに終わってしまうはずです。
そしてこの数学における公式にあたる部分が、英語では英文法になるのです。
公式が数学のルールであるように、英文法とはいわば英文のルール。
ルールも知らないのに英文を正確に読むことは絶対にできません。
母語と外国語は別物
このようにいうと
「日本語は文法など意識しなくても読めるし、書けるし、話すことが出来る。だから英語も、細かい文法など知らなくても、単語が分かれば大丈夫なはずだ」
とか
「帰国子女や留学経験者は英文法に詳しいわけではない。日本で勉強する英文法は細かすぎるから必要ない」
などと反論してこられる方がよくいらっしゃいます。
このような方に逆に聞きたいのですが、
「日本語にはどれだけの時間触れてきたのですか?それと同じ年数、時間だけ英語に触れていますか?」
「今から英語圏に行って数年間英語漬けの日々を送る時間的、金銭的余裕がありますか?」
何が言いたいかというと、日本人であれば母語である日本語にはこの世に生を受けた瞬間から触れ続けています。
だからわざわざ「文法」などというルールを明文化せずとも、そのルールが自然に身についてしまっているものなのです。
これは帰国子女の方や留学経験者の方にも言えることで、
彼ら彼女らは英語というものに触れてきた時間が圧倒的に多いのです。
ですから、わざわざ英文法を勉強せずとも、多くの部分を「感覚」で処理することが可能なのです。
しかし帰国子女でもなく、留学経験もなく、幼いころより英語の英才教育を受け続けてきた方以外は、
この感覚を身に着けることは至難です。
一方で、英文法は勉強すればある程度誰でも身に着けることが出来ます。
感覚を補うためにまずはルールを理解する。
これが私が英文法を学ぶことが大事だと考える理由です。
具体的な勉強方法
人によって英語の勉強に割ける時間は違うと思いますが、
まずは長文や英作文には一切時間を使わなくていいので英文法に取り組んでください。
英文法が固まらないうちに下手に他のものに手を出すより、
まずは英文法を固めてしまったほうが最終的には効率的です。
(単語は隙間時間にずっとやり続けるべきです。
では、具体的にどう勉強したらいいのでしょうか。
1冊の文法書を完璧にする
まずやることは題名の通り、1冊の文法書を完璧にすることです。
「え、それだけ?」
と思われた方。はい、それだけです。
ただ意外とこれが難しい。
『完璧』とは問題が瞬時に解けるのは当然のこと、
問題の文章の意味は完全に理解できており、
関連表現などまで含めて暗記できている状態です。
使う文法書は正直なんでもいいです。
『ネクステ』や『ビンテージ』など、好みのものを使用してくださればいいです。
文法書を完璧にするには
最低でも3周はやる必要があると思ってください。
期間は3か月で行うことを目安にしています。
自分の状況に応じて変えてもらって構いません。
1周目(30日程度)
1周目では『問題を解く→解説を読み込む』という作業を徹底します。
解説で理解すべきところは理解し、覚えるべきところは覚えてきます。
なぜその回答になるのか、他人に説明できるレベルの理解度を目指してください。
(この時、関連表現に関しては目を通す程度で構いません。余裕がない方は無理して覚えないこと。)
問題を解くときにはわからない単語は辞書で調べていきましょう。
覚えるべき表現、知らなかった単語は、ノートなどにまとめて見返せるようにすると効率的です。
2周目(30日程度)
問題を再度解いていきます。
この時、
根拠をもって正答した問題は〇
なんとなくで正答した問題は△
誤答した問題は×
としておきましょう。
(少なくとも6割程度〇がないと、1周目をやり直したほうがいいです)
そのうえで、△、×の問題は1周目と同様に、入念に解説を読み込みましょう。
また、〇の問題も含めて関連表現を覚えていきましょう。
3周目(10日)
2周目で△、×だった問題だけを解いていきます。
同様の記号を付けていきましょう。
〇になった問題も関連表現を覚えていきましょう。
4周目以降(1週につき5日)
△、×がなくなるまで、繰り返します。
覚えていない関連表現も明確になってくるはずなので、
関連表現はその都度覚えていきましょう。
これである程度英文法は固まったはず。
英文法の理解を深めつつ、読解や英作文につなげていく方法はまた別記事で紹介します。