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桐朋中学の国語②得意な子はどうする?

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引き続き、

桐朋中学の国語の解説をしていきます。

今回は、国語が得意な子が他と差をつけるには?をテーマに、

解説をしていきます。

 

国語が得意な子が、他と差をつけるためには?

 

桐朋の国語は、

しっかりと難易度の高い問題が含まれています。

(脱文補充、空欄補充、傍線部の付されていない記述問題など)

 

 

しかも、

この難問は、

「むやみと語彙の難易度の高い文章で無理くり難しくした」とか、

「小学生に理解を求めるのは酷な、非常に抽象度の高い議論の読み解き」

といったような、悪問ではありません。

 

きちんと求められる力をつければ、

確実に得点をあげられる問題となっています。

 

つまり、

桐朋の国語は、国語が得意な子にとっては、

ほかの受験生と確実に差をつけることができるものになっています。

 

 

 

では、

具体的にどのような力をつければよいのか、

そしてその力をつけるために何をすべきか、

解説していきます。

 

 

求められる力は、「能動的に読む」ということ

 

求められている力は、「能動的に読む」ということ。

しかし、これでは何を言っているのかわからないと思うので、

具体的な設問を見てみましょう。

 

 

本文全体を踏まえて系の記述問題

 

ほぼ必ず大問の後半に出題される、本文全体を踏まえて解答を作る設問。

 

 

このような問題で大事なことは、

本文全体を踏まえることです。

そんなことは当たり前と感じるかもしれません。

 

本文が「何かを誰かに伝えよう」という意図で書かれた文である場合、

(あるメッセージがあって書かれた、展開のわかりやすい物語文や、

ある主張があって書かれた、構成のわかりやすい説明文  の場合)

 

本文全体を踏まえるという設問は、本文をまとめるということとほぼ同義になります。

書かれていることをまとめる というだけで満点を取れます。

 

 

しかし、

 

「自分の体験の積み重ねの中で考えや気持ちが変化していき、

ある考えや気持ちに至った」ということを書き留めた文の場合、

「本文全体を踏まえる」ということは、

 

それぞれの気持ちの変化を

「自分で」つなぎ直す ということを意味します。

 

あえてつなげようとしないとつながってこないのです。

 

 

この、

「あえてつなげようとする」ことが「能動的に読む」ということです。

 

 

 

表現の意図を問う問題

 

また、表現の意図を問う問題も、

「能動的な読み」を要求しているといえます。

 

 

その表現は何を意味するのか、

なぜその表現が使われているのか を問う問題がほぼ毎年出題されています。

 

典型的なものをあげると、

2019年2回 大問2の 出席番号31番

平成26年 大問1の 雁風呂と瓦礫

平成25年 大問1の 「慈しみ」という言葉を選んだ意味

 

などです。

 

本文内で出てくる言葉(表現)が、なぜその言葉(表現)でなくてはならないのか問う出題です。

 

そして、この問いに答えるためには、

当然本文内では直接的には説明されていない、

表現同士のつながりを自分で探し、意味づけしなければなりません。

 

 

そのためには、

読む際に、この言葉で表現されているのには意図があるはずで、

言葉同士でつながりがあるはずだと、

あえてつなげようとすることが必要なのです。

 

 

 

 

まとめると、

桐朋の国語で高得点を取るために要求されているのは、

あえて文全体をつなげる、

あえて言葉(表現)をつなげる、

という「能動的に読む」力といえます。

 

 

では、そのような「能動的な読み」を身に着けるためには、

何をすればよいのかという解説に移ります。

 

 

結局、過去問

 

過去問を丁寧にやりこんでいく、それが最短で確実な方法といえるでしょう。

過去問の傾向が大きく変化しているわけではないため、

10年分程度、第2回試験導入後の問題も合わせると15回分程度解けば十分でしょう。

 

そして、当然ですが、

大事なことは解いて終わりにするのではなく、

解いた後、しっかりと本文の検討、設問の検討、

解き直しまで行うことです。

 

過去問は「実力チェック」のためのものではありません。

最良の参考書、練習台です。

 

 

解いて、その後みっちり復習しましょう。

 

 

その際に、国語で高得点を狙わない子と大きく違う点は、

一緒に「あえてつなげていく」という作業をすることです。

(・文章全体は、どうつながっているか一緒に考える。

 ・なぜその言葉を使ったんだろうと、

  設問の問いをゆっくり話しながら考える。

 それを受けて、解答を作り直す。)

 

その過程で、徐々に自分でもできるようになっていきます。

 

 

夏、もしくは夏明けから週に大問1つ×2回程度、時間をしっかりかけて取り組み、

他の受験生と大きな差を作りましょう。

 

 

 

その他にできることは?

桐朋の過去問をやる以外に何か対策をするというのであれば、

・筑波大学付属駒場中学の過去問

・明治大学付属明治中学の過去問

をあげることができます。

 

筑波大学付属駒場中学の過去問は、

本文が非常に短い上に、表現の意図を問う、

桐朋以外のごく少数の学校の一つです。

 

練習を積むのにはもってこいといえます。

 

桐朋の過去問に取り組めば十分ではありますが、

夏に時間があるという場合、

桐朋の過去問に取り組む前にやってもよいと思います。

 

 

また、

明治大学付属明治中学の過去問は、

「文章を読むとは?」「文章を書くとは?」といった、

「文章」をテーマにした説明文が多く出題されています。

 

 

 

解くことで練習になるというよりは、

出題されている本文を読むことで、

桐朋の問題を解くのに大いに役に立つと思われます。

 

夏の期間、相当国語に時間をかけようとお考えでしたら、

保護者の方が「文章」をテーマにした文をピックアップして、

読む機会を作ってもよいと思います。

 

 

 

以上が、

桐朋の国語で差をつけるための方法です。

 

 

フォルテに来ていただかなくても、

ご家庭でできることはたくさんあると思います。

ぜひ、上述したことを意識して、

早い時期から、丁寧に過去問に取り組んでください。

(しつこいですが、

過去問は「力試し、実力チェック」のためのものではありません。

最良の「参考書、練習台」です。

国語がとくいなら、早くから取り組みやりつぶしましょう。)

 

 

以上で桐朋中学の国語の解説を終わりにします。

ご家庭で対策をするのは難しそうだとお感じになられました場合は、

ご連絡ください。

 

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