卒業生コラム

【東大合格者が語る】留学後の東大逆転合格体験記

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合格者の紹介

都立中高一貫に通う中学三年生だった時、東京都教育委員会主催のプログラムでの一年間のアメリカ留学を決意しました。

当時、高校の教師から

「留学したら一年のブランクになるから、現役じゃ東大は無理」と言われるも、

無視して留学しました。が、留学前73あった偏差値は、帰国後、45になっていました。

そこから独学で国語、数学、世界史を学び、高3で水泳部を引退してからはフォルテに通いつつ、東京大学文科三類に現役合格するまでの体験記です。

 

合格までの勉強のスケジュール

私の場合、 帰国後ゼロからのスタートでした。とにかく授業を受けていなかった単元が多かったので、まず基礎の穴を埋めることに注力しました。

高校二年の夏から二次試験本番なでの大まかなスケジュールと模試の判定は以下のようになります。

高校二年の夏休み:抜けている単元(数A、数ⅡB、古典文法、英文法等)を一通り学習 (進研模試:D判)

高二の二学期:学校の授業の復習+夏休みの復習(河合全統:C判)

高二の冬休み~春休み:志望校との距離を測るため過去問を初めて解く+模試の解き直し(駿台全国:A判、河合全統A判)

高三の一学期:数学を一からやり直す+国語の過去問を始める、部活を引退しフォルテに入塾する(河合全統記述C判、河合全統マークD判)

高三の夏休み:地歴の基礎固め+数学基礎問題集の反復(河合オープンA判、駿台実践A判)

高三の二学期:地歴以外は過去問演習+地理はセンター中心(河合オープンA判、駿台実践A判)

高三の冬休み~センター:数学中心にセンター解きまくる(全統マークE判)

センター~二次試験:全教科過去問演習+今まで解いた過去問の解き直し

(センターリサーチB判)

参考程度に判定を載せましたが、模試の結果には当然ながら浮き沈みがあるので結果を気に病む暇があったら勉強しましょう。頭でわかっていてもなかなか難しいと思いますが(私には難しかったです)

長期的な計画を立てるうえで外せないポイントが以下の三点です。

  • 高3二学期までは、集中する時期とペースを落とす時期を設ける。

本番まで時間がある時期から継続的に頑張ろうとすると疲れてしまうと思います。私の場合はGWに集中的に勉強して、そのあとしばらくは体育祭・合唱祭など学校行事に時間を割いて、夏休みにまた頑張って、文化祭前はほとんど勉強しないで…という感じでバランスを取っていました。こうすることで、集中している時期の勉強の効率が凄い上がったと思います。9月第2週に文化祭が終わったら完全に受験生モードに切り替えました。

  • 学校の授業を大切にする。

多くの参考書や塾の教材に手を出すより、学校配布の教材を完璧にしてください。更に、定期テスト勉強は、計画を立て遂行するという、受験勉強で最も大切な作業の予行演習になります。テスト前二週間の計画を上手く立てられない人が、受験生の夏休みの計画をいきなり遂行できるとは考えにくいです。

  • 基礎固めが終了した教科から順次過去問を解く。焦りのあまり、実力不足のうちに過去問に取り組み始めるのが一番良くない。

 

なぜ大手塾ではなくフォルテを選んだのか?

東大受験生の多くが駿台や河合塾、東進といった大手塾に通います。私も一か月半ほど大手に通い、国語の授業を取っていました。が、そもそも現代文のみ学習したかったのに、古文・漢文までやらされることに受講開始当初から違和感をおぼえていました。塾側には塾側のカリキュラムがあったのだと思いますが、自分にとっては遠回りでしかないという思いが、授業を受けるにつれ強くなってきました。それに加え、講師の解説を聞くだけの受身の授業ではどうしても寝てしまったり、注意散漫になってしまったりして(これは私が悪いのですが)、こういった授業形態は合わないとも感じていました。結局高3のGWには塾を辞めてしまいました。独学で頑張ろうとも思いましたが、塾に通わないことにはデメリットもあります。それは、

・自分の答案を見て貰えない

・受験に関する情報がほとんど入ってこない

以上の二点です。兄二人は大学受験をしておらず、私の高校から東大に進学する人も少なかったので、とにかく東大受験についての情報がありませんでした。そのため東大受験生を指導した経験がある塾、または東大を卒業した講師がいる塾を出来れば見つけたいとも思いました。

こういった自分のニーズに合う塾を探していたところ、フォルテに行き着きました。カリキュラムを押し付けられることなく主体的に学習を進めさせてもらえるうえ、授業時間外にも質問に対応してもらえることが非常に有難かったです。また先生との距離も近く、おすすめの参考書や勉強の仕方から受験勉強に直接関係のない事(大学の授業の話など)まで聞けたので、単純に楽しかったです。モチベーションにもなりました。

 

メンタル面でのアドバイス

  • 身体面の健康=精神面の健康

特に直前期に言えることです。私はセンターの三週間前に風邪を引きました。風邪自体は安静にしていれば治ると思います。しかし、睡眠をとっている間に勉強をしないことへの罪悪感が焦りを生むのに加え、鼻づまりや咳などで学習へのモチベーション、パフォーマンスも本当に落ちます。結果的にセンター二週間前に軽いスランプ状態に陥りました。最後はなんとか立て直してセンターに臨みましたが、理想的な精神状態とは言えませんでした。とにかく体調管理=メンタル管理と心得てください。

  • 全く勉強しない日が必要

受験生とはいえ、一週間も10時間以上ぶっ続けで勉強は無理があるでしょう。効率が落ち、精神面でも追いつめられると思います。そうなる前に、最低でも一か月に二日は何もしない日を設けてみてください。好きな本を読んだり、遠出したりして、勉強から離れてみてください。私は東大模試終わった次の日は一日中神田周辺をぶらぶらしていました。全く勉強しない日があると、適度な焦りが生まれ、次の日からまた全力で勉強できます。

 

合格発表

偉そうに色々書いてきましたが、二次試験の手ごたえ(特に数学)が最悪だったので、合格発表までは本当に落ち着かない日々でした。友達と狂ったように遊びまくったり、徳を積むため(?)に家事を手伝ったり、何故か筋トレを始めたり、とにかく発表のことを考えないように頑張っていたのを覚えています。だから自分の番号を見つけた時は単純に驚いたし、嬉しかったです。冒頭で書いたように、高校の教師から「現役じゃ無理」と言われたことがずっと引っ掛かってたので、本当にほっとしました。

 

最後に

東大の問題は難しすぎる、センスのある人しか解けない、

と思っているなら多分それは誤解です。というのは、

東大の問題は基礎から積み上げた人なら解けるように作られています。

あるいは、基礎から固めた人でも解けない問題は捨てても合格します。

もしかしたら、最も大きな誤解とは

「基礎固めなど簡単である」 というものかもしれません。

基礎固めの難しさを理解した上で、基礎固めを確実にこなす人が良い結果を残せるのかな、と自分の受験勉強を振り返ったり、周りにいた受験生の様子を思い出したりして感じます。恐れず、基礎を潰すことにたっぷり時間をかけて欲しいです。

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