都立武蔵や都立富士が今年度から高校受験を取りやめ、中学受験に一本化しました。
このように都立がだんだん中高一貫校化する流れが非常に強いと感じております。
一方、フォルテの校舎がある武蔵小金井や国立の周辺を見ますと、
小金井北高校、国分寺高校、国立高校、国分寺高校、八王子東高校、など
高校受験の都立高校はまだまだたくさんあると感じます。
そこで今回以降は都立高校受験に関して、入試問題の分析を行っていきたいと思います。
自校作成の問題は追々記事を書こうと思いますので、
まずは都立高校共通問題について分析していこうと思います。
英語
出題形式
2020年の問題構成は
1⃣リスニング
2⃣ 会話文の空欄補充とメールの応答
3⃣会話文の読解問題
4⃣長文読解
これ以前も同様の出題内容であるため、今年もこの形式が踏襲されるだろう。
対策
リスニングはとにかくシャドーウィングが重要である。
大学受験向けではあるがリスニングの書き方を別記事でまとめたので参考にしてほしい。
2⃣~4⃣は問い方の差はあれど、どれも読解力を身に着けることが対策になる。
読解力をつけていく上では、まずは精読を大事にしてほしい。
入試問題では長文読解が配点の多くを占めますが、なんとなく長文を読んでいるだけでは読解力は向上しません。
むしろ、なんとなくで読む癖がついてしまうと、細部が読み込めずなかなか点数に結びつかない可能性があります。
まずは時間がかかっても精読をする練習をしましょう。
そのうえで、速く読む練習をするといいと思います。
速読のコツは返り読みをしないことで、これを鍛えるにはリスニングの練習が役に立ちます。(リスニング対策でも触れましたが、リスニングは勝手に文章が進んでいくため、したくても返り読みができないためです。)
数学
出題形式と出題分野
2020年の問題構成は
1⃣小問集合
2⃣図形
3⃣関数
4⃣平面図形
5⃣立体図形
の5問構成。
2019年の問題構成は
1⃣小問集合
2⃣図形と規則性
3⃣関数
4⃣平面図形
5⃣立体図形
の5問構成。
それ以前もここ6年間は上記の出題形式で統一されているため、
次年度も踏襲されるものと思っていいだろう。
証明問題が数問出題されるが、大半は単答式である。
対策
1⃣の小問集合は非常に簡単な計算問題、確率や割合の問題、図形、作図が出題されている。
難問は出題されないため、基本的なミスをしないようにしたい。普段の問題演習の中で、ケアレスミスをしないように練習しよう。
2⃣は先生から出題された問題に生徒が答え、その問題を生徒が応用させるという流れの中で空欄を埋める方式で出題される。
問題文が比較的長く、図形の面積や体積を文字だけで表す問題が頻出である。特殊な形式のため、過去問を使って形式に慣れておくことが必要になるだろう。
3⃣、4⃣、5⃣は関数、平面図形、立体図形の問題で、それなりに複雑な問題も出題されるため、この3分野に関してはしっかりと対策しておいたほうがいいだろう。
問題集をやりこんで理解を深めたうえで、過去問を解くのが望ましい。
国語
出題形式
2020年の問題構成は
1⃣漢字の読み
2⃣漢字の書き取り
3⃣小説読解
4⃣評論分読解
5⃣古文を題材にした対話文
これ以前も同様の出題内容であるため、今年もこの形式が踏襲されるだろう。
対策
漢字の読み書きは、難しいものは出題されていないので確実にとれるようにしたい。
また文章読解に関しても奇抜な問題は特に出題されていないため、
過去問を使って出題形式に慣れつつ、時間内に解く練習をするだけで問題ない。
もし過去問を解いてみて十分な点数が取れない場合には、
①文章の内容が理解できていない。
②選択肢の吟味が甘い
のどちらかが原因になっているケースがほとんどである。
①の場合には漢字の勉強を通じて語彙力をつけるとともに、本や問題集を通じて文章をたくさん読んで文章に読み慣れよう。
②の場合には過去問や問題集を使って、選択肢を根拠をもって選ぶようにする練習が必要である。最初は時間がかかってもいいので、選択肢の間違っている部分を一つ一つ吟味し、もしそれで間違っていた場合には何が根拠となって正解の選択肢を選んでいるのかを確かめよう。
これを繰り返すことによって、だんだん正解の選択肢を根拠をもって選ぶことができるようになるはずだ。
(この時個人的に意識してほしいと思うのは、自分がその問題を他人に解説したときに、その人に納得してもらえるかどうか、である。つまり、正解の根拠があいまいでは他人に納得してもらえないため、根拠を言葉にできるくらい明確に持つように心がけるとよい。)
次回は理科・社会の分析も行っていきたいと思います。